繊細な子を育ていると、「育てにくい」、「めんどくさい」、「疲れる」と感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
僕は繊細な子を育てるママの思い込みを書き換え、繊細という武器を強化するため発信している、
人一倍繊細で敏感な娘、いわゆる繊細ちゃんを育てるパパです。
僕も繊細な子である娘を育てていて、育てにくさにストレスを感じ、
- こんな繊細なのはうちの子だけ?
- 子どもに対して、育てにくいって思う自分がいけないのか…?
と悩んでいました。
娘の繊細さの原因は何なのか?と調べているうちに、”HSC”という言葉を知りました。
敏感で繊細、感受性が高いなどの気質を生まれ持つ子どものことです。
(Highly Sensitive Child(ハイリー・センシティブ・チャイルド)の略称)
- 大きな音や強い光が苦手
- 小さな変化にすぐ気づく
- 自分の思い通りにならないと、癇癪を起こす
など、些細な刺激に対して大きな影響を受けます。
※お子さんがHSCが知りたいあなたは、チェックリストで確認!
子育て理論が180度変わり、今までのように「気張って、一生懸命」の子育てから解放されました!
育てにくさから解放されたことで、
- 「こんなところに気がつくんだ!洞察力がすごい!」
- 「子どもだからってなめたらダメだわ!頭いい!」
- 「大人の頭では絶対思い浮かばないわ!すごい発想力!」
と娘の考えや気持ちに驚くと同時に、「これが繊細な子の強みなんだ!」と目を向けることができるようになりました。
でも、よく考えてみてください。
他の人が気がつかないことに気づく洞察力や自由で豊かな発想力ってなかなか養えるもんじゃないですよ。
だからこそ、繊細な子の大きな可能性のためにも、ママが意識を変換することが大事なのです!
- 繊細な子の育てにくさの原因を判明させて、いつも笑顔で優しいママでいたい!
- 繊細な子の特徴を知って、子どもの笑顔を取り戻したい!
- わが子に対しての、育てにくさを解消したい!
繊細な子には、繊細や敏感などのネガティブにとられている気質があります。
その気質が原因で、「育てにくい!」と感じているママも多いのではないでしょうか。
しかし、繊細さや敏感さは、「優しさ、視野の広さ、共感力、発想力」など、
多くの武器(強み)を持っています。
繊細な子こそ、唯一無二の存在です。
繊細な子の武器を活かさず、今までどおりイライラしてストレスを抱えて、「何で?何で?」と悩み続けるのか、
それとも武器を活かし、「この子の天才なんじゃない!?」と子どもの将来にワクワクするようになりたいか。
その武器を、活かすも殺すもママである”あなた次第”なのです!
Contents
わが子の繊細さは、もしかしたら”HSC”かも?
- 光、音、におい、痛みなどの刺激に敏感
- 人混みや騒がしいところが苦手
- 細かいことや変化によく気がつく
- 人の気持ちに寄り添い、細かな配慮ができる
- 慎重で、状況をよく観察してから行動する
- 人のささいな言葉や態度に傷つきやすい
お子さんに、このような繊細さや敏感さが見受けられたら、もしかしたら”HSC”かもしれません。
HSCとは、「ひといちばい敏感な子」
HSCとは、Highly Sensitive Child(ハイリー・センシティブ・チャイルド)の略称で、敏感で繊細、感受性が高いなどの気質を生まれ持つ子どものことです。
「ひといちばい敏感な子」と日本語で訳された、アメリカの心理学者であるエレイン・N・アーロン博士が提唱した言葉です。
HSCの割合は、約5人に1人と言われています。
HSCは、生まれ持った気質のため、性格のように育った環境で作られるものではありません。
また、病気や障害とも異なります。
そのため、治すものでも、治るものでもありません。
HSCが大人になると、HSP(Highly Sensitive Person)と呼ばれるようになります。
大人になっても、繊細さや敏感さの気質は変わらないので、ずっと付き合っていく必要があります。
HSCチェックリスト
HSCかどうか知ることができる、チェックリストです。
全部で23項目ありますので、「うちの子、もしかして…」と思ったら試してみてください。
どちらかといえば当てはまる、過去によく当てはまっていた場合であれば、チェックしていってください。
13個以上の項目に当てはまった場合、HSCである可能性が高いと言われています。 なお、当てはまる項目が1個か2個と少なくても、非常に強く当てはまる場合は、HSCである可能性があります。
HSCにある4つの特徴
ひといちばい敏感な子どもであるHSCには、「DOES(ダズ)」と呼ばれる4つの特徴があります。
- 【D】 Depth of processing 深く考え、深く処理する
(安全かどうかをよく考えてから行動する、大人びた言葉遣いをする。など) - 【O】 Overstimulation 過剰に刺激を受けやすい
(興奮することがあった日の夜は眠れない、騒がしい場所・大きな音が苦手。など) - 【E】 Empathy and emotional responsiveness 全体的に感情の反応が強く、 特に共感力が高い
(人が怒られていると自分が怒られているように感じる、絵本や音楽によく感動する。など) - 【S】 Sensitivity to subtleties ささいな刺激を察知する
(髪型や家具の配置などの小さな変化によく気がつく、時計や冷蔵庫の小さな音が気になって眠れない。など)
HSCには、これら4つの特徴がすべてがそろっているといわれています。
1つでも当てはまらない場合は、HSCではありません。
もし、そう思われても落ち込む必要はなし!
むしろ、HSCであるほうが可能性は無限大!
ママが変われば、繊細な子の子育てはグッと楽になります!
そして、その繊細さを強化していけば、わが子が大化けして、唯一無二の存在になる可能性を秘めています!
繊細な子(HSC)になぜ育てにくさを感じてしまうのか?
なぜ繊細な子に対して、育てにくさを感じてしまうのでしょうか?
具体例を3つ紹介していきます。
- すぐ泣く、すぐ怒る
- こだわりが強く、めんどくさい
- 外ではいい子、家ではわがまま
すぐ泣く、すぐ怒る
ママとしては、そんなに「強く言ってないんだけど…。」といった感じでも、子どもからすると敏感に捉え、パニックになって、癇癪を起こしてしまいます。
- 「それはやっちゃダメだよ!」って軽く注意しただけ。
- 「言い方恐いし、何でそんなこと言うの!」と怒り出す。
- 「いやいや、パパは怒って言ってないけど。」
- 「いや、怒ってる!」
- こんなのが続いて、僕が「もういい!」、「しつこい!」って結局怒っちゃう。
「じゃあなんて言えばいいのさ…。」となることも多々。
このように、言いたいことも言えないフラストレーションが溜まってきて、どうすればいいの?と八方ふさがりになって困ってしまいますよね。
こだわりが強く、めんどくさい
ひらがなを書いているとき、
ひらがなのちょっとした間違いは、鉛筆でぐちゃぐちゃ消すか、鉛筆を投げつける。
折り紙を折っているときも、
折り紙の形がいびつなら、ぐちゃぐちゃに丸めてゴミにする。
上記のような感じで、娘はちょっとしたことで刺激を受けて、ストレスを抱えています。
- 「そんな細かいことよくない?」
- 「できたら一緒なんだから、そこまでこだわる必要ある?」
- 「まだ使えるのに何でぐちゃぐちゃにするの?」
こんな感じで、めんどくさいなーと思ってしまいます。
急いでるときでも、繊細な子のこだわりは変わりません。
「もう、そんなことに時間かけなくていいから早くして!」となり、イライラしちゃいますよね。
外ではいい子、家ではわがまま
(うそー!?家では全然言うこと聞かないし、約束しても時間通りに動かないんですけどー!)
(そんなわけないでしょ!ちょっと言っただけで癇癪起こして大パニックですよ。ストレスを抱えて、イライラしながら過ごしてるよ…。)
上記のようなやりとりで、他人から「(外では)いい子」と言われて、内心イラっとしたことないですか。
外では全く問題なく、むしろ優等生タイプ。
しかし、家では言うこと聞かないし、時間通りに動かない。
ママの思ったように動けないことだらけで、予定通りに動けた試しがない。
幼稚園の先生、ママ友、離れてすむおじいちゃん・おばあちゃんからの評価は「手のかからない子」。
例えば、食事に関して、
- 幼稚園の給食の時は、好き嫌いなく残さず全部食べる。
- 時間内に食べ、おかわりもする。
- しかし、家では好き嫌いだらけで、全部食べるほうが稀。
- 味に異変を感じると食べない。熱いものは冷めるまで食べない。
- 食事中も遊び食べ、途中で席を立つは当たり前。
- ながら食べなので、時間が1時間以上はかかる。
- 手づくり料理より、お惣菜や冷凍食品のほうが食べる。
- 栄養が取れているのか心配になる。
このように、幼稚園では行儀よく、みんなのお手本になっています。
しかし、家では正反対のことばかり。
何で幼稚園の給食は食べて、家のご飯は食べないの?と困っていました。
繊細な子の育てにくさを解消するために最も重要なこと
繊細な子の育てにくさを解消するために最も重要なことは、「共感すること」です!
子どもの気持ちに寄り添い、子どもの気持ちを理解できるかということです。
では、なぜ繊細な子に共感することが重要なのでしょうか。
前述した、繊細な子に育てにくさを感じてしまう具体例3つをもとに考えていきましょう!
①『すぐ泣く、すぐ怒ること』についての「共感」
ママが何気なく発した言葉に対して、HSCは敏感に感じ取り、深く考えて大きな痛みを感じ、傷ついているのです。
そこで共感することにより、子どもの気持ちに寄り添うことができます。
そして、子どもが敏感に感じ取り、傷ついているのなら、言い方を工夫してみようと考えれるわけです。
- 「ダメだよ!」
→「○○すると危ないから気をつけようね。」
- 「早くしてよー!」
→「○時になるまでに準備できるかな。」
このように具体的にどうしたらよいのかと言い方を工夫することで、子どもが泣かず、怒らず、癇癪を起こさないで対応できるようになります。
そうすれば、ママは自然と笑顔で子どもと接してあげることができます!
②『こだわりが強く、めんどくさい』についての「共感」
HSCは多くの刺激を受けて、深く考えているため、完璧主義でこだわりが強い傾向にあります。
こだわりの強さゆえに、思った通りにならなかったことで、気持ちの整理がつかず、癇癪を起しています。
そこで共感することで、子どもの気持ちを代弁してあげることができ、子どものペースを尊重してあげることができます。
ひらがながうまくかけなかった場合、
片付けの時に決まった場所に片付けないといけない場合、
と言ってあげられます。
確かに時間がかかるし、早くしてほしい気持ちが出てきそうかもしれません。
ですが、子どもを尊重して、信じてあげることで…
- 子どもはママからの安心感が得られます!
- すると、一歩を踏み出す勇気を持つことができます!
- 結果として、失敗を恐れないチャレンジ精神が育まれます!
③『外ではいい子、家ではわがまま』についての「共感」
HSCは非常に敏感に人の感情を読み取り、先生や周りの大人たちがどうしてほしいのかを察知します。
なので、先生がうるさいので怒りそうな時に察知して、1番に静かにします。
他人がいるときには騒がず、すごくお利口さんです。
しかし、敏感に多くの刺激を受けているので、すごく疲れます。
頑張っている証拠なので、家ではゆっくりさせてあげましょう。
また、家でわがままというのは、子どもが安心している証拠です。
子どもは、ママがすべてを受け入れくれると信じているから、家で自由にできるのです。
- 「頑張っているんだね。」
- 「疲れたんだね。」
と気持ちに寄り添ってあげ、子どもを信じて、安心して心が休まる空間を作ってあげてください。
繊細ちゃんママ必須の心得3選
繊細な子に対して、
そう思っているママが意識するだけで、「育てにくい」から「育てやすい」に変化していく、「繊細ちゃんママ必須の心得3選」を紹介します!
- リフレーミングで短所を長所を変換!
- 肯定的な言葉でプラス思考!
- 小さな成功体験を見つけよう!
”リフレーミング”で短所を長所に変換!
HSCの人一倍繊細で、敏感な気質は、ネガティブでマイナスな気質として捉えられていることも少なくありません。
- 繊細で敏感
- 神経質
- 傷つきやすい
- 心配性
- 完璧主義 etc
HSCのこれらの気質は、育て方ではなく、生まれつきのものであり、治療して治るものでもありません。
だからと言って、ネガティブに「HSCだから…。」と考えていたのでは、ママにとっても子どもにとっても、悪影響だと思いませんか。
思い込みや固定観念を別の視点から捉え直し、物事を柔軟に捉えることで、問題解決していく方法です。
短所(ネガティブ・マイナス) | 長所(ポジティブ・プラス) |
繊細で敏感 | 感受性が豊かで、発想力がある |
神経質 | 細かいところまで心配りができる |
傷つきやすい | 思いやりがあり、人に優しくできる |
心配性 | 危機管理能力が高い |
完璧主義 | 責任感があり、信頼されやすい |
このように、短所と思っていたものが、リフレーミングで言い換えることで、こんなにも素晴らしい長所に早変わりしてしまうのです!
そうすれば、子どもに優しくでき、寄り添ってあげれるようになります。
”肯定的な言葉”でプラス思考!
言葉のパワーは強力です!
ママの口癖や口調を子どもがまねして言っていることって、よくありませんか。
子どもはママの使っている言葉の影響をすごく受けています。
注意ばかりして、否定的な言葉ばかり言っていて、子どもの自信は育まれると思いますか?
「あれもダメ!」、「これもダメ!」と言い続けていけば、子どもは自分で何も考えなくなり、指示待ちで、言い訳ばかりする子に育ってしまうかもしれません…。
そうならないためにも、肯定的なプラスの言葉を使っていきましょう!
では、どのように肯定的なプラスの言葉を使っていけばいいかというと、
前述したリフレーミングを使って、肯定的な言葉に言い換えていけばいいのです。
否定的なマイナス言葉 | 肯定的なプラス言葉 |
危ないからダメだよ! | 気を付けてやってみよう! |
うるさい!静かにして! | 小さな声でお話しできるかな。 |
はやく着替えて! | ママと一緒にお着替えしよう! |
走らないで! | ゆっくり歩こうね。 |
言い換えのコツは、やってほしいことを肯定的な言葉でそのまま伝えるだけ!
また、子どもの発する言葉も自然と肯定的なプラスの言葉を使うようになり、自信に満ち溢れた子に育っていきます!
”小さな成功体験”を見つけよう!
大きな視点で見ると「できない」ことでも、
小さな視点で見ると「できる」ことに気が付くことができます。
そしたら、「じゃあ、次はこれをやってみよう!」と気持ちが前向きになれます!
- 朝ぐずぐずして全然起きない。
→朝起きれた!
- 何回言ってもテレビを辞めようとしない。
→テレビを消せた!
- ご飯を全然食べない。
→おかずだけ食べた!
- お風呂になかなか入らない。
→シャワーを浴びれた!
- 幼稚園に泣いて行きたがらない。
→幼稚園の制服に着替えれた!
そんな声が聞こえてきそうですが、
目標を細かく分けて、1つずつ成功体験を積んでいきます。
できたことでママに褒められ、自分でも「できた!」と達成感を得られます。
そうすると、「次はこれをやる!」と自ら考えて行動するようになります。
1つずつ目標を達成していくことで、結果的に全体的にできるように成長していくのです。
小さな成功体験を見つけることは、ママも子どももハッピーになる一石二鳥の心得なのです!
まとめ:繊細な子の育てにくさを解消する心得3選
繊細な子に「育てにくさ」を感じているあなたに、「繊細ちゃんママ必須の心得3選」を紹介しました!
- リフレーミングで短所を長所を変換!
- 肯定的な言葉でプラス思考!
- 小さな成功体験を見つけよう!
の3つでした。
人一倍繊細で敏感な子であるHSCには、「共感」が最も重要であると述べました。
子どもの気持ちに寄り添い、子どもの気持ちを理解できるかということが念頭にあって、初めて3つの心得が力を発揮します。
ママの意識が変われば、子どもは自然と変わってきます。
今まで思っていた「育てにくい」なんてどこか吹っ飛び、繊細な子の成長が楽しみに変わっていきます!