


「私の育て方が悪かったから、この子は繊細になったんだ」
親御さんの中には、お子さんの繊細さが自分のせいと感じ,悩まれている方もいます。
お子さんが繊細過ぎるなと感じるなら、お子さんはもしかしたらHSCかもしれません。
HSCとは「生まれつき感受性が高く、繊細で敏感な気質を持つ」お子さんのことです。

大事なことはお子さんのことを知ることです。

HSCの気質を知ることで、子どもの育て方や伸ばす方向がみえやすくなります。
お子さんの気質を理解し、その特性を伸ばすことで、繊細さを強みにしましょう!
Contents
繊細な子「HSC]とは?

「HSC」という言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかと思います。

「HSC」とは「Highly Sensitive Child(ハイリー・センシティブ・チャイルド」の略で、1996年にアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士によって提唱された概念です。
「生まれつき感受性が高く、繊細で敏感な気質を持つ」お子さんのことを言います。
HSCのお子さんは、そうでないお子さんと比べて、同程度の刺激に対しても強く反応するとされています。
疾患や障害ではなく、その人の生まれ持った特性であり、 医学的な診断名として認証されているわけではありません。
お子さんの5人に一人の割合でいると言われており、クラスに5~6人程度いるということになります。
HSCのチェックリスト
お子さんが繊細さが「もしかしたらHSCかも」、と感じられた方は次のチェックリストをご覧ください。
HSCの概念を提唱されたエレイン・アーロン氏によるHSCの23のチェックリストです。

以下の質問に、感じたままを答えてください。子どもについて、どちらかといえば当てはまる場合、あるいは、過去に多く当てはまっていた場合には「はい」、全く当てはまらないか、ほぼ当てはまらない場合には、「いいえ」と答えてください。
- すぐにびっくりする
- 服の布地がチクチクしたり、靴下の縫い目や服のラベルが肌に当たったりするのを嫌がる
- 驚かされるのが苦手である
- しつけは、強い罰よりも、優しい注意の方が効果がある
- 親の心を読む
- 年齢の割りに難しい言葉をつかう
- いつもと違う臭いに気づく
- ユーモアのセンスがある
- 直感力に優れている
- 興奮したあとはなかなか寝つけない
- 大きな変化にうまく適応できない
- たくさんのことを質問する
- 服がぬれたり、砂がついたりすると、着替えたがる
- 完璧主義である
- 誰かがつらい思いをしていることに気づく
- 静かに遊ぶのを好む
- 考えさせられる深い質問をする
- 痛みに敏感である
- うるさい場所を嫌がる
- 細かいこと(物の移動、人の外見の変化など)に気づく
- 石橋を叩いて渡る
- 人前で発表するときは、知っている人だけのほうがうまくいく
- 物事を深く考える
得点評価:13個以上に「はい」なら、お子さんはおそらくHSCでしょう。
たとえ「はい」が1つか2つでも、その度合いが極端に強ければ、お子さんはHSCの可能性があります。(引用:エレイン・N・アーロン著、明橋大二訳『ひといちばい敏感な子』1万年堂出版)
HSCの4つの特徴
HSCを提唱したアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士は、HSCにはDOES(ダズ)と呼ばれる基本的な4つの特徴があると言ってます。
- D:Depth of processing 深く考え、深く処理する
行動する前に、様々な選択肢やその後のことまで考慮する
慎重に行動する
周囲の様子や人の気持ちの動きまですぐに察知することができ、深く考える
- O:Overstimulation 過剰に刺激を受けやすい
感覚処理に対する神経が敏感なため、音や光、味、痛みといった刺激に反応しやすい
ちいさな刺激に対しても過剰に反応しがち
- E:Empathy and emotional responsiveness 全体的に感情の反応が強く、 特に共感力が高い相手の気持ちを自分の気持ちのように感じる
他人の気持ちに敏感で、人の気持ちを読むことに長けている - S:Sensitivity to subtleties ささいな刺激を察知する
直感力や共感力に優れているため、小さなことにもすぐ気づく
周囲の微妙な変化や物の配置の変化、人の感情の変化にも敏感に察知する
これら4つの性質の頭文字をとって「DOES」と名付けられています。
HSCは、この4つの性質にすべてに当てはまり、一つでも当てはまらないのであればHSCではない、と言われています。

「うちの子の繊細さはもしかしてHSCだからなのかな⁉」
そう感じたのであれば下記の記事も参照ください。
HSCの4つの性質について、詳しい例を載せております。
【もしかしてHSC⁉】ひといちばい繊細な子の特徴&良いところの伸ばし方5選

HSCの原因は?
HSCの繊細さや敏感さは脳の「扁桃体」の働きが関係していると言われています。
扁桃体とは脳の左右にある神経細胞の集まりで、情動と感情の処理や直観力、ストレス反応に重要な役割を果たしています。
個人差はありますが、活発に働くことで不安や恐怖を感じやすい状態となります。
HSCはこの扁桃体の働きが強く、先天的に不安に対してのセンサーが高いと言われています。

HSCは親のせい?

HSCの特性をお伝えしましたが、親からの遺伝や育て方でHSCになってしまうのか、気になりますよね。

HSCは遺伝するの?
HSCは生まれ持った気質であるため、遺伝的要因の影響があると言えます。
遺伝に関しては、HSPと非HSPでは遺伝子型にちがいがあるという研究があるのです。

HSPの親から非HSCが生まれることもあるし、逆に非HSPからHSCのお子さんが生まれることもあります。
また、遺伝は特定の遺伝子があるからと言ってそうなるわけではありません。
色々な遺伝子が関与していたり、環境の影響で遺伝子のスイッチがONになったりOFFになったりするものです。
現在は、HSCは遺伝的要因と環境の要因の相互作用によって今の感受性になると考えられています。
そのため


HSCは親の育て方のせい?
HSCは生まれ持った気質であるため、後天的な親の育て方でHSCになるわけではありません。
しかし、前述したように100パーセント遺伝的要因でHSCになるわけではなく、外部環境の影響も要因となっていると言われています。
家庭環境、教育環境といったお子さんを取り巻く環境が、感受性を育てる役割を果たすのに関係があるとされています。

HSCの繊細さは親のせいではない

HSCは親のせいではありません。
遺伝要因、環境の要因が影響していると言われていますが、はっきりとした原因が特定されているわけではありません。
HSCの繊細さは一見、ネガティブなように聞こえてしまうかもしれません。

しかし、HSCの繊細さには素晴らしいところがたくさんあります。
その特性を伸ばし自信を持つことで素晴らしい才能を発揮することができるのです。

では、HSCにはどのような素晴らしい部分があるのでしょうか。
「繊細さ」を短所とせず、素晴らしいところを見つけて伸ばそう

HSCの繊細さは一見ネガティブに感じ、

確かに、音や匂い、光に敏感だったり、深く考えすぎたりでストレスを感じやすい部分はあるかもしれません。

- 慎重に行動できる
- 普段あまり気づかないことにも気づき、危険を素早く察知できる
- 宿題や、与えられた仕事を最後までやりきる
- 感受性、想像力が豊か
- 責任感がある
- 表情の違いによく気づき、気づかいができる
- 人の気持ちが分かる優しい子
- 思慮深い
お子さんにも、上記の中でいくつか当てはまるところがあったのではないでしょうか。
このような特徴を伸ばすことで、自分らしさを発揮し、様々ところで活躍していくことができます。
例えば、共感性や危険を察知する能力は、人に寄り添ったり、人を支える仕事に役立ちます。
職業で言えば医療や福祉、教育関係などで活躍される方もいます。
また、感受性や想像力を活かして、芸術やクリエイティブな仕事に力を発揮される方もいます。

お子さんの良いところを見つけ、伸ばしてあげたいですね。
HSCはよくも悪くも環境に影響を受けやすいと言われています。
親御さんがHSCの特徴をネガティブに捉えられていると、

と感じ、お子さんは自信を無くしてしまいます。

繊細さをポジティブに捉え、お子さんの繊細さを褒めるとお子さんは自信を持つことができ、繊細さを強み、長所にしていくでしょう。
では、繊細なお子さんの良いところを伸ばし、お子さんにとって良い環境を与えてあげるために、親としてどのような接し方をしたらよいのでしょうか。
HSCの接し方について下記の記事に詳しく記載しています。
是非ご参照ください。
【親の接し方は重要!】HSCの子どもへのとっておきの接し方5選
まとめ

HSCは親のせいではありません。
HSCは遺伝的要因と環境による要因の相互作用によって今の感受性になると現在は考えられています。
親の要因だけでHSCになるわけではないのです。

「私のせいなのかな?」
「どうしたらこの繊細さは良くなるの?」
と、思いつめず、お子さんの特性を理解し、繊細さの素晴らしいところを見つけてあげてください。
「この子は繊細」と聞くとネガティブなイメージがあるかもしれません。
しかし、繊細だからといって、内気で友達ができない、行動力がないというわけではありません。

HSCの「繊細さ」を短所とせず、お子さんに素晴らしい部分を伝え褒めてあげてください。

また、生まれ持った気質を理解し、お子さんに合った生活環境にしてあげることで、お子さんの持つ繊細さは生活の支障にならず、問題なく成長することができます。
おこさんの繊細さは活かすと強みになり、長所となります。

「お友達が怒られているのを見て、自分が泣いてしまう。」