【HSCはわがまま⁉】「甘やかすから」わがままになるんじゃない!親のとるべき対処法とは?

ママ
うちの子はHSCで繊細だからか「あれも嫌!これも嫌!」で文句が多い!
ママ
ちょっとしたことで大騒ぎして、こっちまでイライラしてしまう。
いきまる
HSCのお子さんは不平不満訴えが多くて、一緒にいる親御さんは疲れちゃいますよね。
ママ
ただの甘えなのかな?、本人に寄り添ってあげたいのだけど、これも甘やかしになっちゃうのかな?
いきまる
よく「親が甘やかしているからわがままになる」といいますが、HSCの場合は違います。

HSCのお子さんは、その人一倍敏感な性質から「いやだ」と感じることが多く、また、感じ方も強烈です。
嫌なことから避けたいという気持ちから、「わがまま」と捉えられる行動になってしまいます。

大人になってもこのままなのか…と心配になってしまうかもしれませんが、感情のコントロールができれば大丈夫です。

いきまる
親として、HSCのお子さんのわがままと感じる行動に、どう対処していけばよいのかみていきましょう。

HSCが言うことを聞かないのはなぜ?

HSCはなぜ「わがまま」になってしまうのでしょうか。

HSCのお子さんが文句不満が多く、「わがまま」と感じてしまうのは、HSCの気質の影響があるためです。

HSCを提唱したアメリカの心理学者エレイン・アーロン博士は、HSCにはDOES(ダズ)と呼ばれる基本的な4つの特徴があると言ってます。

HSCの4つの特徴

D:Depth of processing 深く考え、深く処理する

O:Overstimulation 過剰に刺激を受けやすい

E:Empathy and emotional responsiveness 全体的に感情の反応が強く、 特に共感力が高い

S:Sensitivity to subtleties ささいな刺激を察知する

HSCのお子さんは「過剰に刺激を受けやすい」という性質があるため、

繊細ちゃん(娘)
暑い!寒い!
この服チクチクするよ。
このお茶、いつもと違う匂いがする。いつもと一緒のがいい。
いきまる
このように、音や気候、味、肌に触れるものなど、他の子なら大して気にならないことがとても苦痛で、疲れやイライラの原因になってしまいます。

また、「ささいな刺激を察知する」性質から、痛みに対しても敏感です。
少しの刺激でも「痛い」と訴えて、大きな病気なのではないかと不安になってしまいます。

HSCは些細な刺激でも徹底的に受け止めてしまいます。ストレスに対して恐怖怒り悲しみを他の人より強烈に感じてしまうのです。

いきまる
嫌なことから避けたいという気持ちから、癇癪を起こし、怒りをぶつけてしまいます。
これらのことから、「わがままな子」と周りから感じられてしまうことにつながってしまうのでしょう。

HSCは親が甘やかしているから「わがまま」になる?

HSCは、DOESの特徴を持っているため、周りの大人から「わがまま」と捉えられてしまう行動が出てきがちです。

HSCのお子さんは、刺激を受けやすく感情の反応が強いことから、不快な状況にいると不安定になってしまいます。

いきまる
こうなると、自分でもどうにもならない感情になってしまってしまい、言うことを聞けなくなってしまいます。

そんな時、

「強く言って聞かせれば、ちゃんと言うこと聞くようになるよ」
「優しすぎるからそんなわがまま言うんだよ」
という意見もあるかもしれません。

非HSCのお子さんに対しては、それが必要な時もあるかもしれませんが、HSCのお子さんにとっては良い方法とは言えません
強い言葉は、HSCにとって大きな刺激になり、より不安、恐怖を与えることになってしまいます。

また自分の気持ちを否定されたと感じ、

繊細ちゃん(娘)
ママは私の気持ちなんてどうでもいいんだ!
不信感を持つかもしれません。

いきまる
一時的に言うことを聞いたように見えても、お子さんは心が動揺し、納得していないでしょう。
もしかしたら、癇癪やわがままが強くなることもあるかもしれません。

HSCを提唱したエレイン・N・アーロンさんは下記のように言ってます。

 HSCは、空腹、疲労、恥ずかしさやイライラなど、不快な状況や圧倒された状況にいると、すぐに不安定になり、自制心を失い、いうことを聞けなきなります。  そのような事態を避けることは「甘やかし」ではなくて、子供が必要としていることを、あらかじめ満たすということです。

(引用元:一万年堂出版 ひといちばい敏感な子 エレイン・N・アーロン著 明橋大二訳)

いきまる
HSCのお子さんを持つ親御さんは、きっと今までいろんな方法を試してきたでしょう。
そのうえで、HSCのお子さんにとって要求を受け入れてあげることが一番の方法だと分かっているのですよね。

それは、「甘やかし」ではなく、お子さんにとって必要なことなのです。

いきまる
つまり、親御さんが甘やかしているから、わがままになっているのではありません。
お子さんの特性に合わせた行動を取られている、それは素晴らしいことなのです。

HSCの「わがまま」は大きくなっても治らない?

ママ
HSCというのは気質だから、大きくなってもその気質は変わらないって聞きました。
わがままは変わらないってことかな?将来ちゃんと自立できるのかしら…
いきまる
確かに、刺激を受けやすい気質は大きくなっても持っていますが、成長とともに感情のコントロールは上達します。

HSCに限らず、子どもたちはみんな成長しながら、気持ちをコントロールできるようになっていきます。

成長すると、HSCという自分の特性を理解し、苦手なことや嫌なことはできるだけ避けるようにできるようにもなります。

もともと、HSCは深く考えて慎重に行動することができるお子さんです。

繊細ちゃん(娘)
「ここでこう言ったらこうなる」
と分かるし、相手の気持ちにも理解をしめすことができます
感情のコントロールが上達すれば優しく思慮深い人なのです。

いきまる
自分をコントロールできるようになれば大丈夫。
しかし、今はまだまだ成長中であり、経験の少ないお子さんは、自分の感情に振り回されて「わがまま」になってしまいます。

そこで大切なのがそばにいる親の存在です。
HSCのお子さんにとって自分を導いてくれる感情のコントロールを示してくれる大人の存在が大切になってきます。

いきまる
では、親としてHSCのお子さんのわがままと感じる行動に、どう対処していけばよいのか
次の項目でお伝えしていきます。

HSCの「わがまま」どうしたらいい?親の対処法を解説

親がまず落ち着く

繊細ちゃん(娘)
うまくいかない、刺激がつらい、傷ついている。
でも、うまく表現できなくて癇癪を起してしまい、それを「わがまま」ととられて叱られて、また傷ついてで、負のループになってしまうことがありますよね。

ママ
寄り添ってあげたくても、癇癪がひどかったり、ひどいこと言われたら私だってイライラする!
いきまる
お子さんの言動に仕方ないと思っていても、大人だってイライラしたり、感情的になってしまうものですよね。

しかし、ヒートアップしたお子さんに強い口調や、罰、否定などの言葉を使うことはお勧めできません。

HSCのお子さんは、言われた言葉、口調、表情など強く感じます
より刺激を与えてしまい、ますます興奮して頑なになってしまいます

いきまる
優しく話して注意をしたいところですが、親だって感情を持った人間です。イライラだってしますよね。

そんな時はいったん、親が少し離れて一呼吸おくことをお勧めします。
他の大人に変わってもらうのも良いでしょう。

その場を離れるのが難しかったり、他の大人がいないときは、鼻から3秒吸って口から3秒吐き出す複式呼吸や、冷たい水をゴクゴク飲む方法も気持ちを落ち着かせるのに有効です。

いきまる
クールダウンしたら、お子さんと向き合うことができます。
そして、親が落ち着けばHSCのお子さんも徐々に落ち着いてきます。

安心させる

親の気持ちが落ち着いたら、お子さんに怒ってないことを伝えたり、ぎゅっと抱きしめたりスキンシップをとりましょう。

いきまる
HSCのお子さんは相手の気持ちに敏感で、怒っていると思うと、嫌われているのではないか、怒鳴られるのではないか、などと深読みし、再び不安定になってしまいます。

まずは怒っていないこと、「あなたのことが大切だと」感じさせてあげてください。
安心感は心を落ち着かせ、人の声も届きやすくなります。

気持ちに共感し、嫌な気持ちを認める

心や体が「嫌だ」と感じたことに対して、

ママ
わがままね」
「どうしてそんなこというの⁉」
否定的な言葉を言うと、
繊細ちゃん(娘)
「ママは分かってくれないんだ」
「私の気持ちを受け入れてもらえないのは、自分に価値がないからだ」
と感じてしまいます。

いきまる
嫌がっているときは「嫌だったんだね」と子どもの気持ちを言葉にし、受け入れてあげてください。

子どもを肯定する言葉がけ「自分は大切な存在だ」と感じさせてくれます。

ママ
「そうされて嫌だったんだね。」
「思うようにできなくてつらくなったんだね。」

親が共感してあげることで、お子さんは「自分の気持ちを認めてくれた」と安心します。

HSCは敏感に刺激を受け取る鋭い感覚を持っていますが、なかなかそれを自分で言葉にして表現することが難しいのです。

いきまる
続けることで本人が自分の気持ちを相手に伝えられるようになり、かんしゃくやパニック、「わがまま」が減っていきます。

嫌な気持ちになる理由、解決策を一緒に考える

落ち着いた声で、どうして嫌な気持ちになるのか原因を探してみましょう。

いきまる
HSCのお子さんはしっかりとした考えや理由があって行動することが多いのです。

ママ
「習い事に行きたくなかったんだね」
「前は楽しいと言ってたけど、何か変わったことがあったかな?」

たくさんのことを聞かれてしまうと、HSCのお子さんは不安定になってしまうので、質問は1度に一つ。答えるのを待ってみてください。
そして、お子さんとこれからどうすればいいかを話し合ってみましょう。

繊細ちゃん(娘)
「ちがう習い事にしてみる」
または
繊細ちゃん(娘)
「先生に自分の気持ちを伝えてほしい」
となるかもしれません。

 普段落ち着いているときに、ルールを決めるのも良いでしょう。
例えば

ママ
ママに怒りたくなったら「嫌だ」とか「たたきたい」って言ってもいいよ。枕にだったらたたいてもいいよ。
ママ
静かな場所に移動すると少し落ち着くこともあるよ。イライラした時の場所を作ってみる?

普段から決めておけば、いざ不安定になった時、お互いに衝突を減らすことができます。

まとめ

HSCのお子さんは、刺激を敏感に受とってしまうがゆえに、周りの大人から「わがまま」と感じられてしまいがちです。 

いきまる
しかし、それはお子さんが安心できる環境だからこそ、自分の気持ちを出せている証拠だと思います。

もし「わがまま」が現れたらご紹介した対策法を試してみてください。

  • 親がまず落ち着く
  • 安心させる
  • 気持ちに共感し、嫌な気持ちを認める
  • 嫌な気持ちになる理由、解決策を考える
いきまる
自分の気持ちを徐々にコントロールしていくことができ、「わがまま」も少しずつ落ち着いていきますよ。

 

 

 

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