


パニックになってしまうと、親御さんが何を言っても、声がお子さんに届かなくなってしまったり、反対に、より興奮してしまって逆効果になることもあります。
HSCのお子さんがパニックになるには理由にはいくつかの要因があるのです。

また、HSCのお子さんがパニックにならないように親御さんができる予防策があります。
- お子さんの苦手な刺激から避ける環境づくり
- いつもと違うことには早めに知らせる
- 一度にたくさんのタスクを伝えない、させない

しかし、HSCのお子さんはパニックにならなければ、よく気が付く、周りに配慮のできる優しい特性を持ったお子さんです。
年齢とともに気持ちを少しずつ表出できたり、自分なりに対応ができて、パニックは少しずつ落ち着いてきます。

Contents
HSCのパニックとは?

パニックとは?
仕事が立て込んでいたり、目まぐるしく忙しかったりすると

パニックになってしまうと、
- 言葉が乱暴になる
- 物にあたったり、暴力的になる
- 大声をあげたり、泣き叫ぶ
- 同じ言葉や行動を繰り返す
- 体が固まって動かなくなってしまう
など、困ってしまう行動が出てきてしまいます。
HSCがパニックになる要因とは?
HSCのお子さんがパニックになる理由には、いくつかの要因が考えられます。
- 過剰に刺激を受けやすい
- 完璧主義のお子さんが多い
- 情報を深く処理する

それでは、これらの要因についてそれぞれ説明していきますね。
HSCは過剰に刺激を受けやすい
HSCのお子さんは、あらゆる刺激をキャッチしてしまうため、非HSCの子より不快な刺激を多く感じたり、また不快感が持続してしまったりします。
例えば、

「お友達の大きな声にびっくりして大声で泣き出してしまった。」
「強い光がずっと当たっていて、長時間のストレスに我慢しきれず暴れてしまう。」
私たちが、「このくらいのことで?」と思うことでも、HSCのお子さんにとっては多くのストレスを感じているのです。
HSCには完璧主義が多い
HSCには完璧主義のお子さんが多くいます。
自分の段取り通りにいかなかったり、自分のペースを乱されることにストレスや不安を感じてしまうのです。
その思い通りにいかないストレスや不安の蓄積がパニックになる一因にもなります。
例えば、

パニックになると、普段とは違う行動を起こしてしまい、親御さんもびっくりしますよね。

HSCは情報を深く処理する
HSCのお子さんは、情報を深く処理する特性があります。
そのため、情報や刺激が多すぎると圧倒され、混乱してしまうのです。

例えば、

そんな中ママが「早く早く!今日の準備はできてるの⁉」と急かしてきて、パニックになって何もできなくなってしまう。

忙しい時間帯は、こちらも気が気でなくなるし、急かしたくなりますよね。
しかし、パニックになってしまったら元も子もないですね。
パニックにならないようにするにはどうしたらよいのでしょう。
パニックを軽減するための、親御さんができる予防策があります。
HSCのパニックの対応法

パニックが起きてしまってから対応するのは、親御さんにとってもお子さんにとってもとてもつらい状況になります。
事前の準備と理解によって、多くの修羅場は回避できますよ。
HSCのパニック予防策3選
パニックを起こさないようにするための予防策とは、
- お子さんの苦手な刺激から避ける環境づくり
- いつもと違うことには早めに知らせる
- 一度にたくさんのタスクを伝えない、させない

お子さんの苦手な刺激から避ける環境づくり
HSCのお子さんは刺激を敏感に感じるため、園や学校の席など生活環境で、光や音といった刺激を不快に感じてしまいます。
お子さんが不快に感じる刺激があれば、それらを避けられるよう、席替えなど先生に相談されると良いでしょう。
また、ストレスが溜まってしまった時に、一時的にでも休める場所、逃げられる場所を確保できないか、お子さんとも確認しましょう。
辛くなったら保健室に行くお子さんもいるし、保健室は大げさになっちゃうと気にしてトイレに休憩しに行くお子さんもいましたよ。

また、お家でもお子さんが静かに過ごせる落ち着いた場所を作ってあげられると良いですね。
いつもと違うことには早めに知らせる

新しいことや急な予定変更は、自分の予測がつかないためHSCのお子さんは不安になってしまいます。
また

こういったストレスは、たまっていくとパニックを引き起こす原因となってしまうのです。
一度にたくさんのタスクを伝えない、させない
HSCのお子さんは、物事の一つ一つに深く考える特性があります。
そのため、複数のタスクを同時に伝えたり、色々な行動をしなければならない事態に陥ると、情報過多、キャパシティオーバーになってパニックになってしまいます。
先述した、朝の忙しい時間帯にお子さんを急かしてしまう例もこれにあたります。

焦らせたり、急かすような状況にならないことがパニックを避けるためにも必要です。
そのために、早寝早起きをしたり、本人が考えられる時間も考え、余裕のある時間の確保をしていくことが大切です。
また、やることが複数ある場合は、一度にいわず、一つ一つこなしていく方がスムーズでしょう。
それでもパニックになった時は?
お子さんがパニックになっている時は、
無理に泣き止ませたり、抑制することはかえって状況を悪化させてしまうかもしれません。
大声で怒ったり、暴れるのを抑え込んだりすることはNGです。
まずは親御さんが冷静になって、お子さんと周囲の安全を確認しましょう。
投げてしまいそうなものはないか、ぶつけてケガしそうな場所でないか、周囲の状況を確認し、危ないものは排除しましょう。
お子さんが気持ちを落ち着けるような、一人になれる空間にしてあげられると良いですね。

パニックが落ち着いてきた時の対応とは?
お子さんが会話ができるくらい落ち着いてきたら、
- なぜパニックになったのか振り返る。
- お子さんの気持ちに共感する。
- 対応策をお子さんと考える。
上記の方法を行ってみてください。
しかし、再びパニックを起こさないためにもお子さんの辛い状況、気持ちの変化を知る必要があります。
状況やお子さんの言葉の端々で親御さんが想像して、気持ちを汲んであげないといけないことも多いでしょう。
そして、パニックを起こした後の対応で大切なのは、お子さんの気持ちを理解し、

反対に


例えば、



親御さんが一方的に「こうした方がいい」と伝えるのではなく、お子さんが納得できるような方法を、お子さんと一緒に考えることが大切です。

まとめ

HSCのお子さんは、その特性から、他の人からはそんなことで?というようなことでパニックになってしまうことがあります。

朝や夕食時の忙しい時間帯にモタモタしていたり、外での公共の場で泣き叫ばれたら、親としても急かしたり叱りたくなりますよね。
お母さんの気持ち、よくわかります。

でも大丈夫です。
HSCのお子さんは周りをよく見ることができ、よく気が付き相手のことを考えることのできるお子さんです。
パニックにならなければ、その場にそぐわない行動はしませんし、周りに配慮をすることができます。
年齢と経験を重ねることで、自分の特性を理解し、対応もできていきます。
自分で対応できないうちは、今回お伝えした予防策をまずやってみてください。
- お子さんの苦手な刺激から避ける環境づくり
- いつもと違うことには早めに知らせる
- 一度にたくさんのタスクを伝えない、させない
もし、パニックに陥ってしまった時は、大声で怒ったり、抑え込もうとせず、お子さんが落ち着くのを待ってあげましょう。
そして、落ち着いたときには、
- なぜパニックになったのか振り返る。
- お子さんの気持ちに共感する。
- 対応策をお子さんと考える。

上記を行って、次に辛くなった時に備えましょう。
きっと、お子さん自身も刺激やストレスへの対応を理解でき、パニックが軽減していくでしょう。